「いきなりステーキ」のポジショニング戦略についていきなり書く


少し前に、当社から歩いて3分くらいのところに、「いきなりステーキ」ができました。ご存じない方のために簡単に説明すると、本格的なお肉を安価で提供する立ち食いスタイルのステーキ店舗です。

僕はお肉が好きだし安いので、結構頻繁にランチに行っているのですが、何かにお気に召さず、店員さんやコックさんに文句を言っている人を何度か見かけたりします。わりと年配の男性に多い印象なのですが、お店に文句をつけるほど低いクオリティでもないように思い、都会にはイライラしている人が多いのだなぁと軽く流していたのですが、これって、大げさに言うとマーケティングのポジショニングの話なのかなぁとふと思い至りました。

ポジショニング。マーケティングやブランディングではとても重要なテーマですが、この「いきなりステーキ」のポジショニングを考えてみると、「安価なステーキハウス」なのか「贅沢なファーストフード店」なのかによって、お客さんの期待値がずいぶんと違うように思います。

前者の場合、安価とはいえステーキハウスです。来店客は、立ち食いという点で、ある程度、期待値の折り合いはつけているものの、やはりステーキハウスらしいサービスは求められるでしょう。後者の場合、贅沢とはいえファーストフードです。マックやミスドと同じ感覚で、食べられるものがやけに豪勢という期待値になるでしょうか。

つまり、ブーブー言っている人って、「いきなりステーキ」に「ステーキハウス」を期待して来ている人ではないかと思ったのです。僕自身はどちらかというと「贅沢なファーストフード」として来ているので、接客とかテーブルの汚れがどうとかさして気になりませんが、ステーキハウスとして来ている人には何かと気になるところもあるだろうなぁと合点がいきました。

ちなみに、「いきなりステーキ」自体はどうしたいと思っているのかというと、たぶんですが、「ステーキハウス」として売っているところもちょっとあるような気がして、例えば店内でワインを提供していたり、いきなりステーキでの接待を推奨していたり、8人分だけ座り席があったりと、「え、どっち?」といったエッセンスが微妙に散りばめられていたりします。

ポジショニングって、誰向けのサービスなのかをきちんと明確に宣言することだと思うのです。いまさらですが、世は成熟市場、ないものはない、と言われている位、商品やサービスにあふれていて、よほどの天才でない限り、万人に受け入れられる商材を提供するのは難しい気がします。皆に好かれようして誰の気にも留めてもらえないよりは、この人のためにと注力するほうが、結果的に良いマーケティングになるのになぁと思いながら、もぐもぐした今日のランチでした。


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