採用活動とばらばらの椅子


知り合いの寄り合いで始めた会社で、初の人材採用におっかなびっくり取り組んでおります。いくつかの媒体に求人を出すので、みんなで取材を受けていますが、「そもそもPR業界に入ったきっかけは?」とか「仕事を続けるモチベーションは?」とか、割と根源的なテーマでご質問をいただいたりします。

前職も含めれば、いま一緒にやっているスタッフとは、結構長い期間、共に仕事をしているわけですが、呑みに行っても、そういった根源的な話をしたことはなかったような気がします。長くやっているからこそ「いまさら」みたいな照れもありますし。なので、取材を受ける中で、「へー、そういうモチベーションで働いていたんだ」とか「ほー、そこに喜びを感じているのか」というのが見えて、とても新鮮です。

詳細は6月下旬頃からそれぞれに掲載される内容をご覧いただければと思いますが、そういう風に取材を受けていく中でふと「僕らに共通しているものって何なんだろな」と思ったりしました。

結論から言うと、想像以上に「共通しているものがあまりない」という印象です。もちろん似ている部分もあります。理屈っぽいところとか(2名)、映画が好きなところ(3名)とか、肉が好きなところ(2名)とか。ただ、それって、取材で聞かれたような「仕事の根源的な部分」にはそれほど関係がない、割と表面的な部分での共通点のように感じます。

仕事の進め方、思考の方向性、得意領域とかも違うし、ビジョナリー・カンパニーにようにカルト的に共有されている強い理念があるわけでもない。僕自身が経営者として信念をもって「こういう社会にするのだ!」と声高に叫んで、鬼の十則のように徹底したいこともそれほどない。

で、なんだろうなと考えてみたところ、ちょっと言葉遊びみたいなんですが、「この人は自分とはずいぶん違う」ということを受け入れた上で、それぞれに敬意を払っているという点が、強いて言えば共通点なのかなぁと思います。

マーケティングやっているとマズローって名前に行きつくことがありますが、彼が指摘する社会的欲求のなか、何らかの集団に属したいという「帰属欲求」って大なり小なり誰もが持っていると思うのです。一方で、そういった帰属欲求を持ちつつも、その集団に100%染まることに抵抗を感じたり、そこに居ることに疲れたりもするのもまた人間の性だと思うのです。僕自身も「集団」に染まることが得意ではないので(染まれたらどんなに楽だろうと思ったりもします)、いまの会社では同質で染まることではなく、「違う」ことを受け入れたり、受け入れてもらったり、そんなことをしたいのだろうと感じます。

少し話はそれますが、当社では働く人の椅子は各々好きなものを買って良いということになっています(金額は相談ですよ、もちろん)。社内景観にうるさいレイアウト部長もそれは許可しています。共通点の少ない人たちが小さな事務所に毎日来て、結構過酷な業務に従事しているわけです。椅子くらい、好きなものに座ればいいと思います。

このばらばらの椅子が、ここまで書いてきたような、「違うことを受け入れる」ことを何となく象徴しているような気がして、とりあえず下に写真をあげておきます。新しく入っていただける方と良いご縁があるかどうかは分かりませんが、その方はどんな椅子を買うんだろうなぁと今から少し楽しみだったりします。

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